2年連続ハービンジャー産駒が勝っている京成杯なので、ハービンジャーの種牡馬としてのあれこれを考えてみた

今週は京成杯が行われます。京成杯といえばオースミポイントが勝った1993年のレースが思い出されます。レースというか、予想が当たったという記憶。24年前かぁ。そんなことはどうでもよくて、京成杯は2年連続でハービンジャー産駒が勝っているんですよ。その辺が気になり、ハービンジャーなどを調べてみました。
 
ハービンジャーは現役時に「キングジョージ」を11馬身差で圧勝した馬として有名で、その後社台にて種牡馬入りしました。2014年に産駒がデビューしましたが、ここまで重賞3勝と苦戦してる。3つの重賞の2つが京成杯なので、今回ベストリゾートに注目しちゃうところ。
 
ダイワスカーレット、シーザリオ、レーヴディソール、フサイチパンドラ、レッドディザイア、キストゥヘヴンなどなどそうそうたる繁殖牝馬と種付けしたあたり、社台の期待を感じます。ノーザンダンサー系が強く、サンデーサイレンス系との交配がしやすい面もありますが、それ以上の期待値を持っていたんだなと。
 
ハービンジャー血統

ちなみにハービンジャーの血統がコチラ。世界を股に掛けて活躍馬を輩出したデインヒルの後継種牡馬の一頭であるダンシリがハービンジャーの父。ダンシリ産駒は2,000m〜2,400mで強さを発揮する馬が多く、代表産駒レイルリンクは凱旋門賞を、フリントシャーが香港ヴァーズ、そしてハービンジャーがキングジョージを勝っている。パリ大賞典は11年で3度産駒が制している。ザフューグはアスコット10Fのレコードを出したりもしたが、やはり2,000m以下のスピード勝負では煮が重いのか、ドバイデューティーフリーでは11着に大敗してる。ダンシリ産駒は欧州の2,400mが一番良さそうな感じ。
 
ダンシリ最良の産駒レイルリンクも種牡馬入りしているが、産駒の成績は今ひとつで種付け料は減り続けているとのこと。2014年のクリテリウムドサンクルーを勝ったエピキュリスが出て「いよいよ活躍馬輩出か!」と思ったけど、クリテリウムドサンクルー以降勝ててない。ダンシリの後継種牡馬はのきなみ苦戦してる。
 
さて、ハービンジャーが勝ったキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスですが、その勝ち馬はおおよそ種牡馬入りしてる。欧州を代表するビッグレース勝ち馬なんだから当然ではありますが。2000年以降で言えばモンジュー、ガリレオという現在欧州のトップ種牡馬がいる。しかしその他の勝ち馬は期待ハズレに終わってると言えるだろう。ハリケーンラン、ディラントーマス、デュークオブマーマレードどれも苦戦中。日本にもアラムシャー、コンデュイット、ノヴェリストなどが輸入されてますが、アラムシャーは不振で一度アイルランドに輸出され(現在再輸入されている)、コンデュイットもアイルランドに輸出された。キングジョージ勝ち馬は近年特に種牡馬入り後に苦戦している馬が多い。たぶん今年産駒がデビューするノヴェリストはどうだろうか…。
 
まぁいろいろ書いてきて「ダンシリの後継種牡馬の苦戦」「キングジョージ勝ち馬の種牡馬成績の悪さ」という二つの要因からハービンジャーの苦戦の因果を探ってきましたが、突然爆発する可能性があるのも捨てきれないし、母系に入ってから目の覚めるような活躍を見せる可能性もある。ハービンジャーに関しては今年の3歳が3世代目だし、まだまだ結論を出すのは早い。
 
先週のシンザン記念で1番人気ながら3着に破れてしまったペルシアンナイト。破れたものの、ゴール前で馬群に囲まれながらも抜け出し、一時は先頭に立ったあの脚を見ると期待せずにはいられない。今週の京成杯ではベストリゾートが出走するが、前述の通り2年連続でハービンジャー産駒が勝っているので人気薄だけど買おうと思ってる。3歳世代もそこそこのメンバーがそろってる。
 
何よりハービンジャー自身が4歳時に好成績を残しており、産駒も当然古馬になってからの活躍を期待したいところ。トーセンバジルの「2歳デビューからしばらく好走→3歳クラシック戦線では不発→秋になり復調」というのがハービンジャー産駒のパターンなのかもしれない。ペルシアンナイトがこの後のトライアルでどういう走りをするのかも注目だけど、同時に古馬になったハービンジャー産駒にも注目していきたいところです。